「あぁ~、せっかく実が成りだしたというのに、またカミキリムシにヤラれてしまった・・・(T_T)。」悔やんでも枯れ始めた果樹を回復させる方法を私は知らない。これで何度目、何本目なのだろうか。マンゴー、パッションフルーツ、シークワーサー、アセロラ、たしか、びわの木も被害に遭ったか。恐ろしき害虫ゴマダラカミキリ、憎き園芸の敵なのである。
ゴキブリのように黒光りした固い甲羅に覆われたその体は、なぜか木々の中で見つけ難いのだ。地元のホームセンターでカミキリムシの成虫を駆除・退治する薬剤を探し求めたが無かった。
あったのは、穴の空いた箇所に駆除剤を散布・スプレーして幼虫を殺す殺虫剤。そして成虫が産卵するための穴を空けられないように樹木に塗るペンキのような防除剤だけだった。父親から穴の空いた箇所にはボンドを流し込むという独自の方法を教わっていたのでスプレー式の殺虫剤のみを購入した使用したのです。
だが、一番厄介なのは、どこからともなく飛来して枝を噛じりまくる成虫のカミキリムシ。園芸農家の方々ってどうやって駆除しているんだろうか。もうね、キリがない。私は素手で捕獲して捕殺してはいるが、高い場所は諦めざるを得ない。農家にとってカミキリムシ退治は死活問題ではないだろうか。
自宅の庭に植えた樹木を食い荒らすカミキリムシの種類はゴマダラカミキリしか見たことがない。他のカミキリムシは数キロ離れた山林に玉虫色のような綺麗なカミキリムシを見たことはあるが。
で、成虫の駆除・捕獲方法である。見つけ難いし、捕まえづらい成虫。誰か仕掛け・罠(トラップ)を開発・発明してくれないだろうか。正直、カミキリムシの成虫にはお手上げなのだ。私の経験上、晴れた昼間によく見つけることが出来る。気温や天気も彼らには重要なのかもね。
で、インターネット上で調べてみると、びっくり仰天!?で御座います。ゴマダラカミキリの成虫自体が販売されておりました(笑)。今の時代って何でも商売に活かすんですね。一方では捕獲して、一方では売り払う、輪廻転生というか人間のしたたかさに舌を巻く次第です(笑)。
今現在、私が個人的に編み出そうとしているカミキリムシ捕獲トラップがあるんですが、誰か参考にして制作してくれないかな。それは、雌(メス)を囮(おとり)に使って雄(オス)を誘引する、名付けてフェロモントラップ(笑)。オスのカミキリムシってメスを見つけると猪突猛進に乗っかるのを見て浮かんだアイデアです。
私が子供の頃の地元(田舎)っていい意味で垢抜けない色褪せた風景が広がっていた。雨が降るとカエルが鳴いて、夜は庭でホタルが光っていた。今は、保護された場所でしかホタルを見ることはない。カエルも山に行かないといない。便利にはなったけれど寂しくもある。
土からコンクリートに生まれ変わる街中で、そんな現代社会でも向こうからやってくる昆虫ってカミキリムシぐらい!?そう考えると樹木を食い荒らす忌々しく憎らしい奴らにもちょっとだけ親近感が湧いてきたから不思議(笑)。
うん、彼らを目の敵にするのは簡単だから、まずは理解するために、自分がカミキリムシになったつもりで見てみると、何か解決策が浮かんでくるかもしれないなぁ、なんて思いながら、冷たい麦茶を飲みつつ文章を書いています。
ゴマダラカミキリが鳴き声を上げるのは有名だけれど、実はあの大アゴで出しているのはないらしい。「キーキー」という音の正体は羽の付け根にあるヤスリと、胸の内側の部分をこすり合わせることであの鳴き声のような音を奏でているのだそう。スズムシのように聴いていて和む音ではないなぁ・・・。
ゴマダラカミキリの鳴き声を動画で撮影しました。